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概要

子どもは様々な支援ニーズを持っています。例えば、学校では支援ニーズの高い生徒に対して心理的な支援だけでなく、キャリア教育も含めた学習支援も同時に行います。こうしたことからも、日々成長していく子どもに対して様々な角度からの支援を提供できる人材が求められていると言えます。本分野では、教育心理学、発達心理学や臨床心理学の理論を学びながら、それに基づいて個別、学級、そして学校全体を対象として、生徒指導,発達・学習支援等を遂行できる指導・支援力を育成していきます。なお、本分野の学生が希望すれば、必要な単位を取得することで「学校心理士」の受験資格が得られる予定です(申請中)。

授業科目

生徒発達支援分野では、以下の科目を開講しています。各科目の詳細は、静岡大学学務情報システムのシラバス検索で確認してください。

  • 分野必修科目
    • 学校心理学の理論と方法
    • 臨床心理学の理論と方法
    • 発達心理学の理論と方法
  • 自由選択科目
    • 学習支援の理論と実際
    • 心理アセスメントの理論と実際
    • 学校コンサルテーションの理論と実際
    • 生徒指導・教育相談の理論と実際

授業内容例

学校心理学の理論と方法

学校心理学における生態学的モデルに基づいた心理教育的アセスメントや、チームによる支援に関する基礎理論を学びます。また、いじめや不登校などの予防につながるソーシャルスキル教育等の授業で効果をあげるために必要な、基礎理論や学級や学校体制の構築などを扱います。さらに災害やいじめ重大事態などの学校危機発生時におけるアセスメントや支援の支援内容も取り入れ、様々な子どものニーズ、かつ様々な状況において、個別および集団に対応できる基本的な理論や実践力を身につけます。

臨床心理学の理論と方法

児童生徒の発達過程を踏まえて、それぞれの発達段階において直面するリスクを臨床心理学的な観点から理解します。また、そうした困難を経験し、“問題”と言われるような行動などを抱えることになった児童生徒への援助方法を様々な心理療法の理論と方法を用いて検討し、学校現場で実践する力とスキルの獲得を目指します。加えて、医療、福祉、司法・矯正領域など近接領域における子どもの心理的な課題や臨床心理学的援助についても学び、連携協働を進める力も身に付けます。

研究テーマ例

課題研究では、学生の興味関心に基づく探究テーマに応じて、指導教員の指導の下でテーマを追究し、課題研究報告書としてまとめます。探究テーマの例として、次のようなものが挙げられます。

  • いじめや不登校を予防するソーシャルスキル・レジリエンス教育の授業実践
  • チーム支援が円滑に進むための校内体制の構築とそのマネージメントについて
  • 発達段階に応じた子どもの共感性を育てる学校での支援について
  • 学校教育目標を活かした子どもの心を育てる学校体制に関する研究
  • 様々なニーズのある子ども(LGBTQ、貧困等)へのチーム学校による支援
  • 学習意欲が低下している子どもの動機づけを高める授業での支援

教員」のページの生徒発達支援分野をご覧ください。