概要
幼児教育分野では、子ども理解に基づく支援や指導の背景にある理論の探究とともに、子ども、保護者、保育者を取り巻く激しく変化する社会の問題や課題(教育・保育政策、幼児教育の多様性、乳幼児の権利保障・擁護、子どもを取り巻く文化、保護者を取り巻く環境、学校種間の接続、ESD(持続可能な社会の担い手を育む教育)など)に焦点を当て、問題や課題解決に向けた高度な実践的指導力を身につけます。
授業科目
幼児教育分野では、以下の科目を開講しています。各科目の詳細は、静岡大学学務情報システムのシラバス検索で確認してください。
- 分野必修科目
- 幼児教育の現状と課題
- 乳幼児音楽概論
- 乳幼児の権利と幼児教育・保育
- 自由選択科目
- 子どもの育ちと文化
- 乳幼児期の保育と音楽教育
- 幼児教育課程とESD
授業内容例
乳幼児音楽概論
保育内容のうち領域「表現」の主に音楽分野に焦点を当て、乳幼児期の基本的な音楽的発達やその意味について、主として乳幼児の映像資料や文献、および観察などを通して学びます。また、乳幼児期の音楽的発達に関する関連分野の文献の輪読や検討を通して、この研究分野のこれまでの研究成果および研究の動向について理解します。それらの周辺学問分野を含めた理論的背景をもとに、実際の保育内容や乳幼児の発達と遊びを関連づけて理解を深めます。
乳幼児の権利と幼児教育・保育
子どもの権利条約における子ども、特に乳幼児の権利保障・擁護を具体化していくことは、幼児教育・保育分野における実践的・政策的な課題です。幼児教育・保育の実践や政策を、家庭教育や保護者の労働・生活との関連で捉えるとともに、人権・権利の主体者、そして社会の形成者として子どもを育てるという課題から評価し、構想します。
幼児教育課程とESD
ユネスコスクール(ESDの推進拠点校)の実践の分析を通して、幼児教育の基本(「環境を通して行う教育」、「遊びを通しての総合的な指導」)を確認し、現代社会で必要とされる幼児教育の内容や幼児教育課程について考察していきます。また、新たな知見をもとに、幼児教育、生活科、総合的な学習の時間におけるプロジェクト(単元)を作成します。