静岡大学教職大学院には、3つのポリシーがあります。

ディプロマ・ポリシー

学校や地域の教育リーダーとして活躍できる高度な専門的職業人としての教員の養成を目的として,教育に対する使命感や倫理観等の教育的素養を高めるとともに,理論知と実践知とを往還・融合する新しい知識体系の構築に取り組み,教科の専門性や学習理論等に基づく授業力,教育心理学や臨床心理学等を踏まえた子ども理解に基づく生徒指導・支援力,現代的な教育課題に対応する教育課題対応力,学級や学校組織の協働化・活性化を図る学校改善リーダーシップに基づく高度な実践的指導力を身につけている者に教職修士(専門職)の学位を授与する。

カリキュラム・ポリシー

教育課程編成の方針

教育活動に積極的に取り組み,将来的に様々な教育分野でリーダー的役割を担うことのできる新人・若手教員,及び専門研修リーダーなど学校や地域の教育リーダーとして活躍できる高度な実践的指導力を備えた中核的な中堅教員の養成を目的として設計されたカリキュラムに基づいて,下記の科目区分のもと合計50単位以上を履修する。

  1. 教育に対する使命感・倫理観の教育的素養を高めるとともに,授業力,生徒指導・支援力,教育課題対応力,学校改善リーダーシップの資質・能力に関わる最新の教育動向等についての理解を深め,基盤的学力を身につけることを目指す「共通科目」(9科目18単位)
  2. 授業力,生徒指導・支援力,教育課題対応力,学校改善リーダーシップのいずれかに関わる専門分野に重点をおいて学びを深め,高度な実践的指導力を育成・向上することを目指す「分野科目」(7科目14単位以上)
  3. 個人が分野に関わる問題関心に基づいた教育課題を設定し探究することを目指す「課題研究」(4科目8単位)
  4. 「理論と実践の往還」を強く意識して「共通科目」,「分野科目」,「課題研究」での学びと連動させながら,高度な実践的指導力をより一層高めるとともに,専門分野に関わるリーダーとして活躍できる教員の養成をねらいとする「実習科目」(3科目10単位)

その上で,各分野に関わる実践的研究に専任教員の支援を受けて取り組み,その成果を報告書の形で提出する。

教育課程における教育・学習方法に関する方針

  1. 教職に関わる教育的素養,最新の教育動向に関する知識や基盤的学力を身につけるため,講義,討論,発表形式等の授業を行う。
  2. 教育実践に関わる専門分野の理解を深め,実践的指導力を育成・向上するため,演習,グループワーク,実験等の授業を行う。
  3. 教育課題の解決を目指す探究力を育成・向上するため,ゼミナール形式の授業を行う。
  4. 高度な実践的指導力を育成・向上するため,学校や教育施設において,実務的な経験と省察を繰り返す実習形式の授業を行う。

学習成果の評価の方針

教育学研究科教育実践高度化専攻教育の質保証ガイドラインに従う。各授業科目の成績評価はシラバス等に明示した合否判定基準に従うが,その方針としては,おおむね次に挙げる成果物と,取り組みの姿勢や過程について評価するものとする。

  1. 実習科目を除く授業科目の評価は,科目の態様にしたがって,試験,レポート,発表等によって行う。
  2. 実習科目の評価は,活動内容と取り組みの姿勢によって行う。
  3. 最終試験の評価は,成果報告書,課題研究報告書,口頭試問等によって行う。

アドミッション・ポリシー

教育学研究科教育実践高度化専攻(教職大学院)の求める学生像

育てる人間像

教育に関する高度な専門的力量と見識を備え,校内外の様々な専門機関との間で適切な連携協力関係を構築し,学校や地域の教育リーダーとして活躍できる高度な専門的職業人としての教員を育成します。

目指す教育

教育に対する使命感や倫理観等の教育的素養を高めるとともに,理論知と実践知とを往還・融合する新しい知識体系の構築に取り組み,4つの資質・能力「授業力」「生徒指導・支援力」「教育課題対応力」「学校改善リーダーシップ」に基づく高度な実践的指導力を身につけることを教育目標とします。

求める学生像

学部卒等大学院生については,「教員としての基礎的・基本的な資質能力を身につけていることに加え,他者と協働する力を備えていること」を,一定の教職経験を有し修了後に中核的中堅教員として活躍が期待できる現職大学院生については,「本専攻で学習する目的とねらいが明確であり,豊かな教科指導・生徒指導の実践経験を有していること」を求めています。また,学部卒等大学院生・現職大学院生双方に共通して,授業力,生徒指導力,教育課題対応力や学校改善リーダーシップの基礎となる理論と実践を往還させて,教育課題・組織課題を解決していく高度な実践的指導力を育成・向上したい人を求めています。

入学に必要とされる資質・能力

入学者選抜では,学卒受験者については,教員としての基礎的・基本的資質能力が十分備わっているかを判断します。現職受験者については,これまでの教員経験で培った教育実践力や問題意識に加え,今後学校や地域の教育リーダーとして活躍できる高度職業人となるために必要な能力,学力,適性などを有しているかを判断します。

入学者選抜の基本方針

《教員養成自己推薦型入試》
[教育実践力育成コース]
静岡大学教育学部に在学する学生で,その年度末までに卒業見込みの者で,大学院修了後に教員となることを目指し,合格した場合に入学を確約でき,前年度終了時の GPA が規定の点数以上であることを推薦要件とします。
(一次試験)
口述試験で,大学院進学の動機や目的,入学後に取り組みたい実践的課題や探究テーマ,志望分野(教科教育の場合は当該教科)に関わる専門的知識について試問し,教員として必要な基礎的・基本的な資質能力を判断します。一次試験の得点が7割以上の場合,二次試験は免除されます。
(二次試験)
「教育原理・教育心理学」の筆記試験と「口述試験」を行います。「教育原理・教育心理学」では,教育学や教育心理学に関する基本的知識に加え,理論を教育実践に則して解釈する思考力を評価します。
口述試験で,大学院進学の動機や目的,入学後に取り組みたい実践的課題や探究テーマ,志望分野(教科教育の場合は当該教科)に関わる専門的知識について試問し,教員として必要な基礎的・基本的な資質能力を判断します。

《一般入試》
[教育実践力育成コース]
「教育原理・教育心理学」の筆記試験と「口述試験」を行います。「教育原理・教育心理学」では,教育学や教育心理学に関する基本的知識に加え,理論を教育実践に則して解釈する思考力を評価します。
口述試験では,大学院進学の動機や目的,入学後に取り組みたい実践的課題や探究テーマ,志望分野(教科教育の場合は当該教科)に関わる専門的知識について試問し,教員として必要な基礎的・基本的な資質能力を判断します。

《教職キャリア形成入試》
[教育実践力育成コース]
「小論文」と「口述試験」を行います。「小論文」では,今日的な教育課題に関するテーマに関する興味・関心,専門的知識に加え,論理的思考力や表現力を評価します。
「口述試験」では,大学院進学の動機や目的,入学後に取り組みたい実践的課題や探究テーマ,志望分野(教科教育の場合は当該教科)に関わる専門的知識やこれまでの教育実践についても試問し,教員として必要な資質能力及び実践的指導力を判断します。

《現職教員特別入試》
[教育実践開発コース] [学校組織開発コース]
「口述試験」で,大学院進学の動機や目的,入学後に取り組みたい実践的課題や探究テーマ,志望分野(教科教育の場合は当該教科)に関わる専門的知識やこれまでの教育実践についても試問し,教員として必要な資質能力及び実践的指導力を判断します。